記事一覧

クレジット業界の法律知識①割賦販売法

クレジット業界特有の法律に、「割賦販売法」がある。割賦販売法というのは、1961(昭和36)年7月に公布され、同年12月から施行された割賦販売、すなわちクレジットに関する法律である。その後、1984年と1988年の二回改正されている。この法律の目的は、その第一条にあるように、「割賦販売等に係る取引を公正にし、その健全な発達を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通および役務の提供を円滑にし、もって国民経済の発展に寄与すること」である。第二条には割賦販売、ローン提携販売、割賦購入あっせん、指定商品、前払式特定取引についての定義が示されている。

たとえば、「割賦販売」については、「購入者から代金を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領すること(購入者をして販売業者の指定する銀行その他預金の受入れを業とする者に対し、二月以上の期間にわたり三回以上預金させた後、その預金のうちから代金を受領することを含む。)を条件として指定商品を販売すること」と定義されている。少し長く、むずかしくなるが、この法律の主なポイントを以下にあげておこう。

・割賦販売および割賦購入あっせんおよびローン提携販売取引の条件の表示
指定商品の割賦販売等を行なう場合には、現金販売価格、割賦販売価格(購入者の支払総額)、割賦販売にかかる代金の支払いの期間および回数、割賦販売の手数料率などを、きちんと表示しなければならない。

・書面交付の義務
指定商品の割賦販売契約をした場合には、割賦販売価格(購入者の支払総額)、賦払金の額、商品の引渡時期、契約の解除に関する事項などを記載した書面を交付しなければならない。

・無条件契約解除(クーリングオフ)の期間は書面受取りから8日以内割賦販売業者の営業所等以外の場所で、割賦販売(および割賦購入あっせん)の方法により指定商品を購入する契約をした場合には、交付された書面を受け取った日から8日以内であれば書面(内容証明郵便等)により、無条件に申込みの撤回、または契約解除ができる。ただし、指定商品以外の商品の購入や、展示会や営業所に行って購入した場合は適用されない。

・契約の解除等の制限
割賦販売業者は、指定商品の賦払金の支払義務が履行されない場合に、20日以上の期間をおいてその支払いを書面で催告し、その期間内に義務が履行されないときでなければ、賦払金の支払いの遅滞を理由として、契約を解除し、または支払時期のきていない賦払金の支払いを請求することができない。

・割賦購入あっせん業者に対する抗弁
割賦購入あっせん(クレジット)で商品を購入して、その商品が届かなかったり、商品に欠陥があった場合には、購入者は販売店に対して商品の引渡しや交換などの請求ができることはもちろん、それらの事実を理由に、クレジット会社に対する支払いを停止(拒否)することができる。ただし、購入した商品が指定商品であり、購入者は商行為が目的ではなく、購入者の支払総額が4万円以上(リボルビング方式の場合は現金販売価格が3万800円以上)であることが条件となっている。

・契約の解除等にともなう損害賠償等の額の制限(遅延損害金の制限)
割賦販売(割賦購入あっせん)業者は、割賦(割賦購入あっせん)契約が解除された場合、あるいは契約を解除せずに残金(その契約にかかる支払総額からすでに支払われた額を控除した額)の返済を受ける場合には、損害賠償額の予定または違約金の定めがあるときでも、契約にかかる支払総額(残金)に相当する額と、これに対する法定利率(年6%)による遅延損害金の額とを加算した金額を超える額の金銭の支払いを購入者に対して請求することができない。

・割賦購入あっせん業者の登録制
分割払いやリボルビング払いのクレジットカードを発行する割賦購入あっせん業者(クレジット会社)は、経済産業省にそなえる割賦購入あっせん業者登録簿に登録しなければならない。