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「多重債務問題」とカウンセリング

クレジット業界では、クレジットを利用している消費者のなかで複数のクレジット会社などに債務(借金)があり、その返済が困難な状態に陥っている消費者のことを「多重債務者」と呼んでいる。多重債務の原因については以前紹介したので、そちらを参照していただきたい。ここでは、多重債務に陥った消費者を、社会的、経済的に早期に立ち直らせるための公正・中立な相談機関として1987(昭和62)年3月に設立された「財団法人・日本クレジットカウンセリング協会」の業務内容を紹介しておこう。

その主な業務内容は、①多重債務者の更生・救済を図るためのカウンセリング業務、②多重債務者発生を未然に防止するための啓発業務だ。カウンセリングは無料で、相談の秘密は守られるが、カウンセリングを受けるためには次の四つの条件を満たさねばならない。①クレジットの利用者であること、②本人が自発的に債務を返済しようとする意思をもっていること、③債務は本人の収入などからおおむね3年以内に返済可能であること、④債務は個人事業者で営業に関し生じたものや債務者が法人であるものを除き、個人的なものであること。

それぞれを簡単に解説しておこう。
①全国銀行個人信用情報センター(全銀協) ここは、全国25地区の銀行協会が運営していた個人信用情報センターを統一し、1988(昭和63)年10月に設立されたものだ。会員数は2003年6月末で1553社、3万7069店舗を数える。利用は会員企業に限定され、会員企業となれる企業は銀行、信用金庫、信用組合、農業協同組合、銀行系カード会社、銀行系信用保証会社などの銀行関連会社だ。

②株式会社シー・アイ・シー(CIC) 社団法人・日本クレジット産業協会、社団法人・全国信販協会、メーカー系クレジット会社である日本信用情報センターの三者が共同で、1984(昭和59)年9月に設立したものだ。会員数は2003年3月で791社、利用は会員企業に限定され、会員となれる企業は、出資三団体のいずれかの会員企業でなければならない。

③全国信用情報センター連合会(全情連) ここは、全国33地区で消費者金融会社が運営している個人信用情報交換所の連合組織体で、1976(昭和51)年9月に設立された。会員数は4125社、9568店舗。会員企業は消費者金融企業に限定されている。

④株式会社シーシービー(CCB) 銀行系、流通系、信販系カード会社など33社が共同で、1979(昭和54)年8月に設立された。会員数は433社。利用は会員に限定されるが、一般の人にも門戸は開かれている。